みーぽんBLOG from カリフォルニア
カリフォルニアから時事、政治、環境、日米比較などランダムに綴ります
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誰が日本を攻めるというのか:天木直人氏とマイク・グラベルの発言
本日は5月10日付けの天木直人氏のブログ正しい日米関係は平和国家日本の確立から始まると、5月9日付けの暗いニュースリンクの記事、異色のド根性大統領候補:マイク・グラベルに触発されて書いています。

できればこの2つのエントリをぜひお読みいただきたいと思います。

天木直人氏は、イラク戦争に反対して事実上外交官の職を解かれてから、考え抜いた末に「平和論者になった」と言っている方です。そしてマイク・グラベルはベトナム戦争当時に米国の撤退の遠因となったという「ペンタゴン・ペーパーズ」の公開に尽力した元上院議員であり、今回の大統領選に泡沫とみなされつつも出馬した反骨の政治家です。これを読んで、イラク戦争に反対しているバラック・オバマが、イランの脅威をマジに語っているのをみてゲンナリ、応援するのはやめると同時に、グラベルおじいちゃんにホレましたよ!

天木氏とグラベル議員の主張に共通しているのは、「自国が攻撃にさらされている、という主張に煽られるな」という点でしょう。





北朝鮮による拉致が明るみに出て以来、日本国内での右旋回も強まったわけですが、わたしはその裏側にあるものを考え続けています。

もちろん純粋に「アメリカから自立して国を守るためには、軍事力が必要だ」とまじめに考えている人も大勢いるわけですよね。こういう人たちは安倍首相が「今の憲法はアメリカに押し付けられたもので、自主憲法が必要だ」と言えば、素直にその通りだ、と思うのでしょう。(それを言っている安倍首相や久間大臣がアメリカに屈従させられているのを見て、余計にその通りだ、と思っているのかも、、。)

だからといって、屈従せずに済むほどの防衛力を保持しようと思っても、国内総生産の半分軍事力に回したって多分無理でしょう。それではまさに北朝鮮なみの「先軍政治」をするはめになるでしょう。

ですから保守政治家がどれだけ勇ましいことを言っていたとしても、現在の憲法改正への動きは事実上、戦力を日本に補ってほしいアメリカからの2回目の押し付けにすぎません。誰かがどこかで書いていましたが、「1回目はケーディス率いるGHQ,2回目は軍部」というやつです。

政治的な「言い訳」はどうあれ、今まで建設業にタカってきた政治家たちは、公共工事に対する批判が強まる中で、新たな活路を主に二つの方向性に求めているというように見えます。ひとつは米国からの主に金融資本の旗持ちになること、もうひとつは今までは日本でタブーであった、軍需産業という新たな産業を興すこと。(エマージング・マーケットが一番儲かる、という意味では、軍需産業も当然金融資本と結びついていることに変わりはありませんが。)

軍隊や軍需産業があっても戦争をおこさなければ良い、という反論も来そうですが、昭和初期に軍部が「軍縮」傾向にフラストレーションを起こしてプロパガンダやテロといった手段で民衆を煽り始めたこと、その歴史を見ても、またイラク戦争にいたるアメリカの道筋を見ていても、「存在しているのに不要とみなされている」巨大な軍需産業があれば「必要とされるように」アクションを起こす力学が働くのは当然のことでしょう。

天木発言とグラベル発言のハイライトを引用させてください。

北朝鮮の脅威は軍事的な脅威ではない。米国の態度を見てみろ。北朝鮮が「テロ」に核兵器を渡さないという約束をしただけで米国はあらゆる譲歩をしているではないか。米国は北朝鮮の脅威など何も感じていない。北朝鮮の軍事的脅威は国が崩壊する時だけだ。その暴発を六カ国協議でさせないようにしているいるのだ。拉致問題は日本が独自で政治的に解決すべき問題である。日本の政治が拉致問題をゆがめてしまったのだ。
  私は非武装中立論者ではない。自衛隊の存在を憲法の枠内で認める現実的な平和中立論者である。自衛隊の目的と内容を、今の米軍従属から憲法9条の枠内の日本の為の専守防衛に切り替える事こそ誰も日本を攻めることの出来ない強力な自衛隊となるのだ。



グラベル:

「重大な敵などいない。我が国に必要なのは、世界の国々に対し公平に対応することだ。それをやってない。我が国は世界の全ての国を合わせたよりも多くの金を防衛に費やしているんだ。一体何を恐れる必要がある?ブライアン、一体誰が怖いと言うのかね?わしゃ何にも怖くないぞ。イラクだって脅威ではなかった。それなのに侵攻した。全く信じがたい。軍産複合体は政府、株、石油を支配するだけでなく、わが国の文化まで支配している。」
テロ戦争における成功はドラッグ戦争と同じ程度だ。効果ないんだよ。我が国に必要なのは、外交政策全体を見直すことだ。共和党側は民主党が祖国を防衛するつもりがないと責め立てるが、軍事侵攻はテロリストを増やしただけじゃないか。我々がイラクに侵攻したおかげで、オサマ・ビン・ラディンは今頃毛布の中で転げまわって喜んでるに違いないぞ。」



小気味の良い天木発言とグラベルの発言は実に励まされます。「アメリカ、中国、ロシア、北朝鮮という国に囲まれて自立するにはどうしたらいいんだろう」ということを現実的に考えれば、「攻撃力を持った防衛」なんてちゃんちゃらおかしい。核を持っている国に囲まれていて、たとえ核兵器を持ったとしても、国土の広さなど考えたら見合わない。守りに徹して、軍事力に過度に頼らない「安全保障」が現実的という結論にどうしたってなるんじゃないんでしょうか。

そして、「アメリカの言いなりになって軍隊をもつことにしました」というメッセージではなく、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意」している国(これこそ本当の「美しい国」ですよね!)にふさわしいメッセージを発信する国を作っていきたいと、「国民投票法」成立の本日、決意を新たにしたみーぽんなのでした。
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テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

この記事に対するコメント

日本の中で自衛を叫ぶ人は、中国、北朝鮮あたりを「仮想敵国」にしています。
でも、今回の9条改正の目的は、集団的自衛権、アメリカへの協力であり、「仮想敵国」からの自衛ではないのですよね。
改正を言う若い人には、9条改正が実は日本を守るのではなく、海外で交戦することを認めることだということに気づいてほしいです。
【2007/05/14 21:26】 URL | 健全なる母 #- [ 編集]


北朝鮮や中国がそんなに危険なら、自衛隊は海外に行っている暇などないはず、日本で待機していなくてはいけないはずですよね。災害救助を強調するなら、アメリカのように軍隊がイラクに行ってしまってハリケーンやたつまき被害の救助ができない、などということがないよう、やはり日本に待機しているべきです。自衛隊は日本国民を守るために存在するわけではないらしい、と最近気付きました。米軍基地をつくるために沖縄に掃海母艦が行っているし。
【2007/05/15 11:09】 URL | ヘリオトロープ #l.udJc2c [ 編集]

コメントありがとうございます
健全なる母様、ヘリオトロープ様、

おっしゃる通りですよね。本日自衛隊のイラク派遣に関する特措法の延長が衆院を通過するそうです。せめて憲法で自衛隊が攻撃に加担させられることがないように、歯止めをかけたいものです。
北朝鮮が無法者国家であることは間違いありませんが、アフマディネジャドであれ金正日であれ、勇ましいことを言うのは国内向けの体制維持のため、実際に大国に爆弾を落とす肝っ玉のある独裁者なんて、第二次大戦終結以来皆無ですからね。
【2007/05/15 13:26】 URL | みーぽん #- [ 編集]


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本当のことは死んでもいわない

本当のことは死んでもいわない・・のかもしれません。安倍総理・・あなたは憲法が国民のものだなんて決しておもっていない。あなたの見た目は悪人づらではなく、語り口はソフトで(アホっぽいと思うのはお玉がうがった見方してるからだよね)謙虚な風を醸し出す・・・・.... お玉おばさんでもわかる政治のお話【2007/05/15 08:43】

私が右翼なら

現在、日本で支配層が望んでいるのは、軍事的にも経済的にも、安価な兵士を拡大再生産する事である。彼らは思想の左右は問われない。実は安価であることこそが存在意義を持ち、愛国心も必要とされていない。ヨーロッパの極右政党は、愛国心という抽象的な概念により、右なの 美しい季節とは誰にも言わせまい・・・・【2007/05/15 19:22】

政権党と財界のおいしい関係

  お昼の支度に台所に行くと、テレビでは国会中継。 自民党議員の質問に文科大臣やアベ首相が答弁に立っていました。 結局その3者が口を合わせて言っていたことは、「金がすべて」「金が一番」という人間を育てた戦後教育 とむ丸の夢【2007/05/17 16:11】

プロフィール

みーぽん

Author:みーぽん
複数の外資系秘書を経て英語通訳者に転身、2007年に夫の地元カリフォルニア州サンタクルーズに引っ越しました。
2年間こちらで環境金融の会社のアドミ&会計を担当した後、2009年からフリーで通訳・翻訳をしています。
TwitterのIDは@miepongです。



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