最近ときどきテレビ朝日日曜朝10時のサンデー・プロジェクトを見ています。前半の討論では田原総一郎が執拗に「最低賃金の引き上げ」に反対したりして、興ざめですが、後半は1月にもイラン現地取材特集、とか面白い視点で取材してるなあと思います。
おとといの日曜日の特集は、地方の公共交通機関の切捨てについてでした。そこでは、高知県の山間部で、お年寄りを病院にボランティアで車で連れて行っていた男性が、ガソリン代をもらっていたことを理由に「白タク」として検挙されたことが取材されていました。
ここでは
1.国は新幹線や地方空港、高速道路など大規模な交通プロジェクトには予算を出す一方で 2.不採算な地方の鉄道、バス路線は「各自治体」の責任として廃止されるままになり 3.一方で「タクシー業界団体」の圧力のせいで、ボランティアやNPOがお年寄りを車で送迎するのもままならない
という問題がクローズ・アップされていました。
車に乗せてもらったかわりにガソリン代を出す、くらいなら私も何度かやったことがあります。そんなのは「お礼」の範疇であって、「営利行為」でもなんでもありません。
そもそも、タクシー代が払えないからボランティアに頼むわけですから、「競合」があるとは考えられません。「客が流れた」と考えるならばタクシー運賃を下げて客を獲得することを考えるべきで、「白タク」だとチクッっておカミに摘発させる、というのはせこすぎます。
そして、同じ村のほかの地域でも、ある女性が自家用車も含めて送迎ボランティアのNPOを立ち上げて、チケット制で送迎サービスを行っていたが、やはり地元の「協議会」の反対で営業車数台でしかサービスを行えなくなった、とか有料のサービスが行えなくなったのでガソリン代ももらわず完全無料でやっている、といった例が紹介されていました。
日本は「ボランティアがなかなか根付かない」と言われつつ、このように地元で助け合いの精神でNPOをどんどん立ち上げている人々がいる、これは京都や奈良で行政にたかって、働かないのに給料を詐病でもらおうとしていた人たちとは正反対のたくましい態度で、ほんとうに尊敬に値すると思います。
せっかくこういった自助の精神が存在するのに、それを育てるどころか「業界のじゃまだから」とつぶしてしまうのは何と愚かなことでしょうか。
タクシー運転手の皆さんだって、引退して老いたり病気をして自分で運転できない日が来たときに、タクシー代を十分に持っているとはかぎりません。業界の圧力でボランティアをつぶしてしまうなんて、市場原理主義の考え方から見てもフェアープレーとはいえないんじゃないかなあ。
ただ、地方との格差との問題はNPOががんばれば解決する問題ではないんでしょうね。地方発信のビジネスが成功する例だって(ユニクロみたいに)本当はもっとあっていいはずだけど、補助金やハコモノ頼りの心性はなかなか変わるのが大変なんだろうなあ。
タクシー業界の皆さん、思い切って新たなビジネスに挑戦してみたらどうしょう?
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